二つ目の備忘録

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平成29年の税理士試験合格発表

平成29年12月15日に第67回税理士試験の合格発表がありました。

毎年この時期になると自分が合格したときのことを懐かしく思い出してしまいます。私が官報合格したのは64回ですが、ここ数年の試験実施状況はどうなっているのか、国税庁ホームページから数字を拾ってグラフ化してみました。

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図のとおり、受験者数の減少が目に付きます。今年の67回は64回と比べても1万人近く減ってしまいました。これでは受験予備校も経営が大変だろうなと思うわけです。受験者数が減っている理由のひとつは、難しすぎるからでしょうか。合格者を受験者で割った数値を合格率とするなら、図のとおり大体2%台前半となっているようです。合格率10-15%程度の試験を5つも突破しないといけない、というのはどうもやる気が起きないというのも致し方ありません。

 

税理士試験が敬遠されるもう一つの理由は、おそらく足の裏の米粒と揶揄されるとおり「取っても食えない」からでしょうか。昔と違って資格だけで職業として成り立つ時代は終了しました。税理士というだけではまともに飯が食えず、他の付加価値も提供できなければやっていけない時代です。士業はどれも同じような状況かと思います。

 

しかし合格者数そのものは67回で上昇に転じ今年は795人の方が合格されたようです。昨年の66回が756人でしたので、30人ほど増えました。しばらく下落が続いていたので、良い傾向かと思います。税理士業界も高齢化が進んでおり、今は飽和状態でもいずれ新陳代謝が必要となると思っています。もっとも、廃業率が開業率を上回るような市況なので、上述のとおり食っていくのは大変には違いありません。身が引き締まる思いですね。

 

税理士試験というのはやっていれば(諦めなければ)いずれ受かる試験です。私の場合、11年もかかりましたけど、それでも合格まで行きました。特に簿記論などは6回も受験してようやく合格です。今年残念な結果に終わった方も、今頃はひどいショックだと思うのですが、気持ちを切り替えてまた励みましょう。宣伝ですけど、11年分のノウハウ(特に税法科目の合格のコツ)をまとめた本をAmazonKindle)またはPDF形式のファイルで売っています。こちらのページで紹介していますので、よろしかったらどうぞ。がんばれ受験生!